年末に小噺を。
こう見えて私はけっこうなおっちょこちょいです。
週に一回は程々な勘違いをしている。
時々自分の子供の頃の出来事を思い出す。
私が小6のとき、
小学校から帰ったら母も弟もいなかった。
私ひとり。
留守の時には母のメモがあるはずなのになかった。
家の中はシーンとしている。
ケータイもない時代。
いつも通りキッチンでおやつを食べて、二階の自分の部屋に行った。
階段を上がると左手にトイレ、右手に弟の部屋でその隣が私の部屋だった。
弟の部屋のドアが半分開いていた。
ふと、中を見ると。。。
知らないおじさんがいた!!
正確には窓の向こう、屋根に知らないおじさんがいた!!
かなりの衝撃だった。
夢か幻を見ているかと思った。
でもおじさんがいる。
私はすぐに一階に降りた。
玄関から外に脱出しようとした。
すると、
当時の実家の玄関はすりガラスの引き戸。
そして、なんとおじさんは玄関口の屋根からバサッと飛び降りた。
ギャッ〜!怖い。
外に出たら逆に捕まる。まずい!!
怖くて泣きそうだったけど、最後の砦、トイレにさっと逃げ込んで鍵をかけた。
。。。息を、
。。。潜めて、
。。。ひたすら静かに。
けっこうな時間が経った。
。。。
ガヤガヤ。
母と弟が 普通に帰ってきた様子。
ホッとしてトイレから出た。
どうやら隣町の母の実家に弟を連れて行っていた。
私はトイレから出て、屋根におじさんがいたこと、さらに玄関から飛び降りて異様だったことを一気に話しました。
。。。
。。。
なんと、なんと、「屋根の塗装をするから業者さんが来てくれたんだよ。」とひと言。
えぇええぇ!!!
先に言ってよ〜!!です。
あの光景はずっと忘れられない。
トイレだって、当時はかなりの田舎だったから水洗ではなかった時代。
いろんな意味で辛かったです。
でもこれ、私がおっちょこちょいというよりは母がメモしてくれてたら済んだ話ですよね。
最初の一行は改め、おっちょこちょいな母の話でした。
おしまいです!